センター長あいさつ

 世の中のIT化の進歩は早いもので,一人が一台のスマートフォンを持ち,世界のどこにいても瞬時にあらゆる場所の情報を知ることができる時代となりました。これからの社会では,IoT (Internet of Things)により,あらゆる人とモノがつながり知識や情報が共有されることで,新たな価値が生み出されていきます。また,ネットワークを介して集めた膨大なデータを用いて,AIが必要な時に必要な情報を提供できるようになり,AIを搭載したロボットや自動走行車などの技術で,介護現場や過疎化社会で起こっている諸課題を解決できる日も近づいています。
 今後,これらの技術がさらに進展することには間違いありませんが,これから訪れる未来は,こうした技術にのみ支配されるものではなく,一人ひとりの人間が中心となる社会です。そのためには, AIやデータの正しい活用の知識をもち,技術と共存していくことが必要です。数理・データサイエンスを学ぶことは,これからを生きる君たちに必須の素養となります。誰もが快適で活力に満ちた生活を送れる社会の実現に向けて,数理・データサイエンスの素養を身につけた人材が育ち,活躍することを願っています。

数理・データサイエンス教育研究センター長
黒岩 大史