協働型PBL授業「データサイエンスによるソーシャルイノベーション実践演習」中間発表会を実施しました

公開日 2026年06月09日

 令和8年6月3日、協働型PBL授業「データサイエンスによるソーシャルイノベーション実践演習」において、中間発表会が実施されました。本発表会では、学生が地域企業と連携し、実際の業務課題に対して検討した解決策の途中成果を発表し、学長や教職員、協力企業関係者が参加する中で意見交換が行われました。

 各チームは、企業現場の実態に深く入り込んだ課題分析に基づき、実現可能性を重視した提案を展開しました。あるチームでは、紙の伝票に依存した業務管理や属人的なスケジュール運用の課題に対し、ポータルサイトによる一元管理を提案し、スマートフォン活用等による段階的導入の有効性が示されました。別のチームでは、新入社員が苦労する出荷作業の実態に着目し、専門用語や発注書の理解などベテラン社員の経験に依存する暗黙知の存在を可視化するための手法を提案しました。業務プロセスのマップ化やマニュアル整備、解説動画作成など、新入社員に受け入れやすく、属人化の解消を図る提案がありました。農業分野の企業の課題解決を目指すチームでは、作業記録に要する時間を削減し、現場本来の作業に集中できるよう、スマートフォンによる管理手法を提案しました。
 各チームに共通して、業務の中核を担う工場長の負担軽減、店長がイベント業務に拘束される現状の課題解決など、重要ポジションにいる社員の負担軽減および本来業務への集中を促す業務改善策が出され、それぞれの業務改善にとどまらず、組織全体のパフォーマンス向上を目指した提案が特徴的でした。
 また、全ての社員が本来業務に集中できる環境を整えることで、やりがいの向上、職場の幸福感、満足感の向上に繋がるとし、単にコストカット、業務効率化だけを目的としない課題解決を目指す点が印象的でした。
 最後に担当教員である数理・データサイエンス教育研究センター、瀬戸和希 副センター長から、本授業の目的について、単なるデータ分析人材の育成ではなく、企業の課題解決に主体的に関わる人材の育成にあると説明し、企業と学生が継続的に関わるPBLの意義について、また、地域企業との「真の関係性」を築く場としても、本授業は重要な役割を果たしていきたいとの意気込みが語られました。

 今回の中間発表会は、学生が課題設定の難しさに向き合いながらも実践的な解決策を導き出そうとする姿が印象的な機会となりました。中間発表会の後には、企業と学生、教職員の交流会もあり、学生と企業の信頼関係を深化させつつ進展する本授業は、最終発表に向けたさらなる発展が期待されます。
 

                 
       中間発表会の様子1         中間発表会の様子2          企業交流会の様子