数理・データサイエンスリテラシー教育プログラム自己点検報告(令和3年度)
報告月:令和4年5月(再編:令和6年5月)
報告者:島根大学 数理・データサイエンス教育研究センター
1. はじめに
本報告書は、令和3年度前期(4月~8月)に実施した「数理・データサイエンスへの誘い」の自己点検結果を専門委員会(9月)にて報告し、検討した内容をまとめたものである。なお、点検・評価項目及び方法は全学の質保証委員会で行う点検・評価に準じたものとしている。
2. 点検・評価の対象科目
学部・学科(履修者数) | 科目名 | 単位数 |
---|---|---|
法文学部(198) 教育学部(136) 人間科学部(87) 総合理工学部(410) 生物資源科学部(205) |
数理・データサイエンスへの誘い | 2 |
医学部医学科(102) | 情報科学概論 数理・データサイエンス(医学科) |
2 2 |
医学部看護学科(60) | 数理・データサイエンス(看護科) | 2 |
3. 自己点検・評価
評価項目
教育の位置づけ
科目の開講にあたって、数理・データサイエンス教育研究センターに加え、各学部の教員を構成員とする担当者会議で到達目標の達成に向けた授業内容を検討し、授業設計を行った。本学の全学共通教育の目的に沿ったものであるかについて、全学共通教育管理委員会で審議・承認の上、開講している。
評価
全学共通教育の目的に沿った授業内容が十分に行われている。
到達目標の達成状況
到達目標をシラバスに明記している。各回の授業で到達目標の達成を測るための演習課題を設け、その状況をLMS上で管理しながら授業を進めている。また、授業開始時及び終了時にアンケートを実施し、実態の把握に努めている。これらの結果について、前述の担当者会議にて報告、検討し、数理・データサイエンス教育研究センター運営委員会へ報告した。
評価
全学共通教育管理委員会及び数理・データイエンス教育研究センター運営委員会が到達目標達成状況を確認し、目的の達成が十分にできている。
授業内容・方法
医学部医学科は対面授業で実施し、その他の学部・学科は遠隔授業で実施している。授業内容は数理・データサイエンス・AI教育 プログラム(リテラシーレベル)に準拠した内容であり、シラバスに明記している。
評価
シラバスにて授業内容及び方法が十分に周知されている。また、数理・データサイエンス・AI教育プログラム(リテラシーレベル) に準拠した内容ではあるが、全学生が到達目標を達成できるよう、継続的な改善の必要がある。
成績評価
成績評価方法についてシラバスに明記している。また、成績評価が公正なものになるようルーブリック評価を採用している。一部の学生より、課題のレベルが高く、大きな負担になっていることが指摘された。
評価
シラバスに明記した評価方法による成績評価が十分に行われている。また、課題の難易度について調整を行う必要がある。
履修・修得状況
履修者数は1409名、修了者は1286名であり、91.2%の学生が修了している。また、修得できなかった学生の大半は未修者であった。
評価
履修者の1割近い学生が修得できておらず、授業内容及び実施方法について、さらなる改善が必要である。
学修成果の測定方法
教育プログラム実施前後にアンケート調査を行い、全学アンケートと併せ、リテラシー醸成状況の把握に努めた。また、アンケー トの集計結果を担当者会議で検証し、運営会議に報告した。
評価
アンケートを通して、実態の把握をするための体制が十分に構築できている。一方で、教育プログラム実施前後に行われたアンケ ートについて、学修成果をより正確に測るための改善が必要である。
アンケート等を通じた学生の理解度
学生アンケートの結果から「授業内容の理解」について約70%の学生が概ね理解していることが分かった。また、演習課題について、得点分布を作成し、特にAI分野での躓きが多いことが明確になった。
評価
7割の学生が理解をしており、理解度の向上に向けた取り組みが概ね十分である。一方で、AI分野での理解度が低く、授業内容及び課題について見直しが必要である。
4. 自己点検に基づく改善
授業内容・方法
AI分野での理解度が低いため、抽象的な理解を高めるための具体例を増やした。
成績評価
未修得者を減らすため、授業の導線を丁寧にした。